日々-43

 

とある7日間の日記。

 

22.-----
買い出しのついでに図書館へ、とりとめなく自分の興味を確認した。ぽけっと歩いていると、トイレで別の船で来ていた寮仲間に出会う。島内にいるとすぐ誰かに会うから、まあそんなこともあるか、なんて気分だったが、相手は腰を抜かすほど驚いていた。確かにそもそもこの確率はものすごいことなのかもしれない、と思い直す。というか、一期一会をなめすぎかもしれない。わたしはなぜか、生きてりゃ会うべき人にはまた会えるだろう、なんて楽観的に考えているのだけど、もしかしたらもう会えないのかもしれない。楽観的というか、そんなの悲しすぎて考えられないんだ。

 

23.-----
新しく働く仲間がやってきて、いろんな話をする。同い年くらい?と思っていたら、10ほどお姉さんだった。「どうして島に?」なんて会話のはじまりは、お決まりみたくなってきたけど、この話がつまらなかったことがない。ずっとここにいる、と決めてやってくる人はあまりいないから、いつも、これまでとこれからの合間を共に過ごしていると感じる。いつだって、どこにいたって、ずっと、時間が流れていくことは変わらないのだけど、なんだかここの時間は、少し特別に思える。

 

24.-----
小さなお子さんを連れた6人のゲスト、家族でパントマイムで遊んでいた。日本語も英語も話者ではなさそうで、どう案内を伝えるか迷ったけれど、結局わたしもジェスチャーを交えて会話をすることができた。誰も1人にしない時間がうれしかった。言葉がないと言葉は伝えられない、と言葉を話すことにとらわれていたけれど、実際は言語を使った非言語コミュニケーションをしている気もしていて、ヒトの伝える/伝わる行動の不思議さ楽しさには可能性しか感じない。

 

25.----
先月訪れた企画展にもう一度来た。同じ企画展に行くのは初めて。じっと向き合って、前に見られなかったものを見たような気がして、やっぱりこの人に出会えてよかったと思った。
歩いていると楽器屋さんをみつけ、アコギの弦を買う。店構えの感じからすると、来客すら珍しかったのだろう。ここに住んでる人?と聞かれ、しばし話をする。ありがとう、またきますって言ったけどまた来るのかな。
以前から気になっていた和菓子屋さんで、変わり種いちご大福を大量に手に入れた。うきうきと帰り、ただいまーしか言っていないのに、テンション高いねと言われる。早速いちご大福を広げ、さあどれにする!と争奪じゃんけん。いちご大福はとてもおいしかった。

 

26.-----
出勤してからシフトが変更になり少し焦る。なぜなら食に困るから。移動時間にあまり食べたくないカップラーメンを島価格で買うしかない。なんて、5分拗ねたけど、気になっていた商店に入ることができてラッキーだと思う自分もいた。これも島体験。おまけに島マダムにゴーヤをいただく。ゴーヤのおいしい食べ方を教えてもらったりして、いい時間。ラッキー以上にラッキーだった。

 

27-----

最近ハチが多い。朝起きるとトイレにハチがひっくり返っていて、夜中の寮仲間の健闘が垣間見えた。
いよいよ、夕方の風に秋が混じってきた。

 

28.-----

持参した水筒からお茶をひと口含むと、えも言われぬ違和感。茶葉が残ってたか?いや、パックで入れたから考えにくい、何が入ってるんだ、もしやこれは、いや、絶対、うわー!!!というのを脳内を一瞬で処理し、虫を吐き出した。1センチほどの見たことない虫。
飲み込まなくてよかった、が、残りのお茶をどうしようか迷う。まだひと口も飲んでいない。問題はないだろうが、浸かっていたぶん、虫の出汁が出ているんじゃないかという懸念。ただ、経済的精神的に水を買うつもりになれない。出汁の懸念と、自分の意志を天秤にかけた結果、出汁を飲むことにした。背に腹を変えた気がした。

 

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日々-42

 

とある7日間の日記。

 

15.-----
今回の台風は思ったより雨風が凄い。昨日の防災無線の通り、全ての船が欠航となった。買い出しの日にかぶり、2週間島から出られない。好きでやって来たのに、不便も承知でやって来たのに、息苦しく感じるのはなぜだろう。なんて部屋で悶々としていたが、シャワーを浴びると突然視界が開けた。清潔は大事。1週間の食計画を書き出し、乗り切る目処がたった。

 

16.-----
とある美術館のイベントに参加した。知っているはずの景色が全く違って見えて、知っているはずの作品がまた違って見えて、知っているはずの空間で迷ってしまいそうになった。非日常は特別を我が物顔としてくる。淡々とした日常があってのものなのに。でも、わたしはもう、ここの日常側にいるつもりなんだと気付いた。

 

17.-----
休憩時間に寮に戻ったら、家の前に椅子を駆使して干された布団が。こんな干し方ある!?と、めちゃくちゃテンションが上がってしまい、写真を撮っていたら、そんなおもしろい?と冷静に聞かれる。ごめん。自分の発想になくて。なにがおもろいかというと、この生活自体だと思う。

 

18.-----
いきなり寮の5人で修学旅行の夜みたいな時間がはじまる。枕投げのように交わす言葉。人の考え方に触れると、そこからこぼれ落ちたものばかりが気になってしまうわたしの癖。そう思わざるを得なかったのは、なぜか。なぜそんなに寂しい考えを選ぶのか。人の言葉を言葉のままに受け取ることはむずかしい。

 

19.-----
連勤の疲れをよそに、卓球大会に参加する。体育の授業以来か、温泉卓球以来か。ホームランしか決めたことがなく、場を乱さないか心配だったが、コツを教えてもらうとみるみる上達した。なんだ楽しいじゃないか!!運動部のごとく汗をかいた後のアイスが、とてつもなくおいしかった。

 

20.-----
かけた時間は自分への信頼になる、と思う。描き方こそ人生だ、と思う。
夕焼け鑑賞の帰り道、鈴虫のこえがきこえてきた。秋が、くる。

 

21.-----
朝、寮仲間の悲鳴で起きる。眠い目をこするまもなく、殺虫剤を構え3人がかりででかいムカデを退治。こんな一幕も思い出になるんだろうか、いや忘れるんだろうな、と思い、日記に書いている。

 

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日々-41

 

とある7日間の日記。

 

8.-----

胴長を着る。どこからともなく水分が溢れ出てくる不思議。これが汗というものか。やったことのない仕事では、想像もできない作業に出会える。
昼からは研修会だった。職場は同世代が多いということもあって、たまに、大学のゼミ合宿みたいな空気が流れる。あり得たかもしれない和やかな時代を巻き戻している感じ。なんだか錯覚を起こしてしまいそう。

 

9.-----

台風の影響で休みになった。島には遮るものがないのか、周りが静かなのか、どういう仕組みかわからないけれど、風の音が大きすぎる。ゴオォと聴いたことがない音。風の輪郭が目に見えそうなくらい存在感がある。怖いのでだらりと台風を嗜むことにした。つまり、寝た。

 

10.-----
最近、今まで苦手だった本の並行読みができるようになった。1日にいろんな人と会話するような感覚。そこここでどれも完結するしどれも続くことに気付いて、なんだか、少し自由になった気がする。
ここでは、できなかったことが自然とできるようになっている。逆にできないことも見えてくるけれど、できるときにはできるのだ。そして実はできなくてもいい。人生は長いかもしれない。短いかもしれない。けれど、長い目で見て、やっぱりおもしろい。

 

11.-----

今、夕陽がいちばんきれいに見える場所を見つけたかもしれない。うれしい。こんな道があったなんて。夏休みの冒険気分である。夏だ。

 

12.-----

突然、過去の経験が活きていると感じて、なるほど私のルーツはあの辺なのかと気付く。過去の職場が仕事の基準みたいに思ってしまう癖が抜けない。でも、楽しかったからこそ、やっぱり楽しいがそこにあるなら、求めればいいのだと思う。わたしは仕事が嫌いではないらしい。仕事をしなくて暮らせるなら万々歳だと思うのに、どうも、仕事の先にあるものに憧れている。

 

13.-----

島の夏祭り。普段の生活では見ないほどの人が集まっていて、びっくりする。屋台があって、出し物があって、盆踊りの輪があって。生演奏のライブがあって、言葉にできないあの空気があって、はっとした。こ、これです、わたしがなにより好きなもの。
お祭りのフィナーレ、両手を広げてもあまるくらい大きな花火を見た。こんなに美しいものを見せてもらっていいのだろうか。生きているって、すばらしい。

 

14.-----

朝には、昨日のお祭り楽しかったね、とお店で話し、夕方には、明日は台風だねと話す。祭りの後の静けさと嵐の前の静けさと。
台風の影響で、明日の船が全便欠航との報せがくる。ついに島に閉じ込められた。明日を逃したらしばらく買い出しに行けないのに!と、狼狽えかけたが、同時にこの状況を面白がっている自分がいる。わたしのアドベンチャー魂は燃え尽きていなかった。この火を絶やさない。そして自らヤケドしない。

 

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日々-40

 

とある7日間の日記。

 

1.-----

旅先で本を買って帰路へ着くと、鈍行の旅も様になる。急げば島へ帰れるけれど、今日は帰らないを選ぶことにした。
初めて夜の海を電車から眺める。ほぼ満月の光が、暗い海にすとんと落ちている。これを見るためだったのか、と自分の意思でない運命のようなものに憧れてしまうほど、美しかった。
宿のある駅に着くと、ギターを持って歌う青年がいた。ふと足を止めて曲の最後まで聴かせてもらう。なんだか、とてもよい時間だった。

 

2.-----

好きな町に来て観光をしない、をやってみる。ふらりと散歩する感じの。安いスーパーに寄る感じの。地元の人のふりする遊び。
単なる見た目の好みで、気乗りしない企画展に行ってみたら、とてもよかった。行ってよかったと思える体験ができた。自分の知っている、想像できる範囲なんて本当に狭い。食わず嫌いはつまらない。

 

3.-----

みんな自分がみた夕日がいちばん美しいと思っている。というメモ。

 

4.-----

早めに起きてゴミ出しに行ったら、遠くからこちらを見つめる柴犬に出会う。歩いて行くほどにしっぽの振りが大きくなる。かわいすぎる。おはようございますと人間のあいさつをして、目線を合わせておはよう。人が好きだけど、朝は誰も歩いてないんだ、との話を聞きしつつ撫でさせてもらう。かわいい。遠くに行ってしまったうちのししまるにすごく似ていて、泣きそうになってしまった。きみはマリちゃん。また会おうね。

 

5.-----

今日の夕暮れは空が黄色だった。初めて見る色。近付く台風の影響か、風がつよくて蚊が全然寄ってこない。飛ばされたのか。つよく生きろよ、蚊、わたし。

 

6.-----

台風が来るというので、買い出しの予定を早めることにした。来週は忙しくなるし、ついでに買い込むためスーパー2軒をはしご。が、欲張りすぎた。いくら日傘をしていても、炎天下歩くのは本当に良くない。
途中で見つけた図書館で涼んでいると、自分のバイブルともいえる絵本と目があって、回復した。島の生活、そういえば図書館がないのは少し寂しい。

 

7.-----

雨でも、風でも、暑くても、ここは訪れたくなる場所なんだなあと思いながら仕事をして気付く。もしかして、もう特別を日常に押し並べてしまったのだろうか。とはいえ、慣れても緊張はする。生半可に関わりたくない思いもある。今日は、お客さんとゆっくり話ができて、とてもよい時間をもらった。

 

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日々-39

 

とある7日間の日記。

 

25.-----

船に乗り遅れ、というか、暑すぎて走るとだめかも、と思い、港へ向かう途中で断念した。クーラーで涼んでいると、寮の鍵がなくて困っているとの連絡が入る。ちょうどよかった。ついでに、やりたいことに手をつけられて心持ちが楽になった。今日も空はやっぱりきれい。

 

26.-----

今日こそ買い出しへ。同居人がスーパーに忘れてきた花火を回収するというミッションがあるので、強い意志で無事遂行。夜は寮で、ごはんを食べる会&誕生日会&今日来た仲間の歓迎会という欲張りすぎる宴があった。海へ行って花火までして、絵に描いた青春のように見える。線香花火のいびつな形が美しかった。


27.-----

暑い!思ってるより暑い!また楽しそうな会もあるけれど、夏バテを感じるので今夜は留守番。仲間が増える喜びとは別に、ひとりにしか流れない時間もある。ひとりには広い寮、どんな音でもよく響く。下手なギターを鳴らして満足。たくさん寝たので復活できそう。

 

28.-----

島にピザの移動販売がやって来るらしい、との情報にざわつく。た、た、食べたい……!けれど、なかなかの贅沢品。ない物ねだりか、気を抜くとすぐに島にないものが食べたくなってしまって情けない。
ピザは諦めて、久々に作り置きをしたらとても元気になった。頭と体をまんべんなく使うとバランスがとれるらしい。寮の人数が増えると台所も譲り合い。少しずつ変わっていく生活がおもしろい。

 

29.-----

推しが結婚した!!とショックを受ける同居人にかける言葉が見つからなかった。あのショックはどこからくるものなのか。しかし、自分にはいまいちピンとこなくて、慰めようにも何かが違う。推しの概念もどんどんわからない。好きは無限。


30.-----

無性にポテチを食べたくなって、小規模なポテチパーティ。うまい。うまいぞポテチ。疲れを回復する方法はいくつかあるけれど、新たな方法も模索している。いつだって悲しいことも楽しいこともつかれる。楽しくなくても生きていくけど、生きていくから楽しみたい。今日もおつかれさま。今のところ、どこにも安住する気はない。

 

31.-----

帰ってきて、洗濯して、ごはんを食べて、空きれい!!日しずむ!!!と言いながら、どたばたとギターを持って海まで走った。突然の衝動に自分でも驚くが、たどり着いた海は今日も穏やか。日没には間に合わずとも心が満足した。しかし、虫除けを忘れて蚊に刺されまくる。思い出が痒さに持っていかれて悔しい。

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日々-38

 

とある7日間の日記。

 

18.-----

バカンスに浮かれる観光客をみていると、両方の立場に立てる自分としては、どちらに重心があるのか考えてしまう。わたしは楽園を求めているわけではないんだ。
先輩と話していたら、昔、京都のライブによく行っていたよという話に。距離のせいか、たった1ヶ月訪れていないだけとは信じられない。

 

19.----- 

少しずつ切ってごまかし続けていた髪に耐えられず、ついに美容室へ。視界良好。瀬戸内カットといえる。これも気に入っているけれど、少しだけいつものお店が恋しくなった。
ウィンドウショッピングしていると、ほぼ洋服みたいな水着を見つける。ナウい!!かわいすぎる!!ずっと着たい水着を見つけることができず、かといって探す熱意もなく10年以上。泳げないけど、水遊びはしたい。衝動買いしてしまった。

 

20.-----

こういうの得意ですか?と、ある仕事の話になり少しだけ手伝わせてもらう。自分の忘れていた好きな事を思い出す。得意と好きは違うとか、できるとやりたいは違うとか、考えすぎてわからなくなっていたけれど、わたしの中の何かのスイッチが治った気がした。ありがとう、もう少し素直でいればいいんだ。

 

21.-----

気になっていた自室のエアコン、勇気を出して開けてみたら、フィルターが予想の5倍汚くて思わずあんぐり。いや、口を開けている場合ではない。もう1ミリも汚れを吸いたくないので、最速で洗った。ついでに掃除洗濯あらゆる家事に満足してすっきり。おまけに夕焼けを見に走ったので、もう、今日はなにも言うことがない。

 

22.-----

世の中の感染症、わたしは正直まだ怖い。病院のない島で体調を崩したくないという気持ちも強い。けれど、暑さも怖いからマスクを外して過ごしてみた。これはやりやすい、とてもやりやすい。表情だってコミュニケーションだ。気持ちとしても、自信というか、守りに入らないで済む感じがする。だが、本当に大丈夫なのだろうか。なにも隠したくはないんだけれど。

 

23.-----

退勤後海の写真を撮っていると「毎日撮って何か変わりますか?」と話しかけられる。「夏だなって思った日から、海が広くなりました。」と答え「こどもみたいですね!」と返される会話。素直すぎたかもしれない。だってそうなんだもん、同じな日なんてないんだもん、と心の中の3歳児が踊っている。

 

24.-----

気になっていたけど、なぜか自分とのタイミングが合わずだった飲食店。突然、あ、今日だ!と思い出向いた。使えるのかわからないアンプ。商品か飾りかわからないレコード。一昔前のヒットソングと世間話。はじめてきたお店なのに、なにかが居心地が良くて、一息つける場所を見つけられた気がした。帰ろうとすると、同僚がくる。なるほど、島は狭い。憩いの場はこうして作られているんだと思った。

 

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日々-37

 

とある7日間の日記。

 

︎ 11.-----

近くの島に遊びにいこうスペシャル。同僚がレンタカーをかりてくれて、こなれた観光客になった気分である。思いつくまま、わいわいとたわいない旅。
はじめての場所もそれは楽しかったけれど、7年ぶりに訪れた美術館もすごくよかった。同じ作品なのに見え方が段と違う。時間が経つことをすごくポジティブに受け取ることができた。
とあるチケットをもらったとき「ディズニーランドのにおいする!」とつぶやいたところ、全員がくんくん嗅いでほんとだ!と共感してくれたのが嬉しかった。


12.-----

たこパとゲームをしようの会。実に10年ぶりくらいの焼き。ハマる。ウマい。お腹が満たされたらせっせと片付け、カードゲームを広げる。手札を組み合わせて、プロポーズのセリフを考えるというゲームをした。それぞれが心に飼っている爆上げギャル、流行歌作家、情熱歌人などが見え隠れしてすこぶる盛り上がった。カードがあればひとりでも延々遊べるけど、人とやるのがおもしろい。


13.-----

商店で777円のお会計。お!と小さく喜んでいたら、よくでるんですよ、と笑われる。消費税の関係で、とのことで、ほんとに別にいいことないですからね。と念押しされた。そんなー!逆に何かわるいことでもあって?と深掘りしたくなるが、これはどっちでもいいんだ。よくもわるくもない日々は、わたしにとってとてもいい。


14.----

おはようからおやすみまで、一瞬。寝苦しいくらい寝た。
通販で買った本が届いてやる気が出る。教則本等によくある、今日もがんばりましたね!みたいなプチメッセージが嬉しい。ほめられて素直に受け取れないときでも、けなされてはのびにくい。できれば、ほどほどにほめられて、のびたい。


15.-----

最近、蝉の鳴き声がじりりと近づいてきた。島で夏の切なさについていけるか心配である。
世の中の三連休を感じる。少し疲れたので、お菓子を買って散歩しながら海鑑賞。沈む夕陽が海に光を落として一本の道ができていた。どこかに続いていそうな光がすっと消えていくまで眺めた。今日もおつかれさま。美しい時間をありがとう。


16.-----

ここに来ていちばん忙しい日だった。でも今までのバタバタした環境に慣れすぎて、忙しい方が安心してしまうし楽に思える。余裕あるほうが楽なはずなのに。急がなくていいほうがいいに決まってるのに。いや、決まってはないけれど"性に合っている"とは、どこまで環境によるもので、どこまで個人によるものなのか気になっている。例えば、選べるとしたら何をとるか。


17.-----

帰ったら知らない人がいるってどんな感じなんだろう、などと少しそわそわしながら過ごした日。寮に新しいメンバーが加わるということで、なんだか入学式の日みたいな、クラス替えの日みたいな、いつかの感覚を思い出す。
はじめまして、のかしこまった挨拶もそこそこに、同僚らに海に誘われたので、寮のみんなで行くことに。
今日も島はすばらしい景色だ。その中で泳ぐ仲間を見つめる。わたしは泳げない。でも、海が好き。ここの生活が好き。また楽しくなりそう。

 

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