とある7日間の日記。
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なにかを行う予定があったとして、準備は実行するためのもの、と思わなくなった。実行するかしないかを判断できるようになるのも準備のおかげ。みたいなことを考えている。
20.-----
ひょんなきっかけで今後の予定が動きそう。だが、どうしようと思った。心が動くのはどうしてか確かめたくなった。
せかせかしたくないので、寄り道をしながら帰る。久しぶりに人と待ち合わせというものをする。見慣れた街の風のぬるさにさえドキドキした。
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片足をふるさとに、片足を新天地に。シーソーの上に立つみたいな、ひとりで綱引きをするみたいな感覚。だけど、勝ち負けはなく、損得もない、上下もない。ことんとなにかが落ちた方に、心が向かうんだろうと思った。
会いたい人がいて、お互いのこれからを話したい人がいて、帰るところがある。それが、ひとつでないことが、わたしの幸せである。
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水墨画みたいな空を見た。曇り空ともやが美しくて、写真に撮ろうと思うも、手が空いた時には空の色は変わっていた。
1ヶ月共に働いた仲間の壮行会をかねたおやつパーティ。夜が深まるにつれ、それぞれの生き方の話をする会になっていった。最後にこんな時間を過ごすなんて、皆思っていなかっただろうに。人それぞれを地で行くそれぞれが、おもしろいなと思った。
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かなり忙しい1日。たくさんの接客を、こなす形にならざるを得ない中で、勉強熱心な高校生と話したり、プロポーズ直後の人が来たり、ピリピリした空気で仕事をする人たちに会ったりと、ビビットな瞬間に背筋が伸びた。
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自分で買って詰めたセルフ仕送りにテンションがあがる。住む土地の食べ物もいいけど、たまには馴染みの食べ物も落ち着く。ありがとう3日前のわたし、引き落としよろしく来月のわたし。
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少々乗り切った感がある。帰って部屋の掃除をして気持ちを整える。自室の段ボール本棚を充実させたので、気分がいい。やがてくる引っ越しの日が大変になることは、気付かないふりをしている。