とある7日間の日記。
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今日はがっつり買い出しに!と意気込んでいたが、ことごとく出航の時間を寝過ごして断念。諦めて散歩にでると、島の野菜販売会に出くわす。やったー!あなたに会えてよかった!!なんて話をして食材をゲット。
夕焼けをみる。最近日の入り時刻に間に合わず、久しぶりの時間。日が落ちる場所がどんどん変わるけれど、歩き続けていると、ここだ、と思う場所にたどり着いた。
27.-----
自分が大切にしてきたものだとか、自分の持っているものだとか、もはや捨てられなかったもの、が、もしかしたらそのまま役立つことがあるのかもしれないとふと思う。例えば、関連性がないと思っていた自分の興味の点と点が繋がることがあるのかもしれない、とか。そして、この世界は、無数の点と点を繋げてきた人と人の歴史なのかもしれない、と思い身震いする。なにかをつかんだ。
28.-----
昨日の悔しい記憶が蘇って思い出し冷や汗をかく。穴があっても入らないけど、ひとりで大声は出してしまう。
でも、どこかで冷静な自分が、どちらでもいいよ、と言っている。それに、転がってこけて泥まみれになりつつ見る景色に、とてつもなく惹かれている自分もいる。どうなってもいいから、わたしはこの気持ちを忘れずいにいられますように。
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人と、楽しく働くこと。人と、互いに気持ちよくあれること。4ヶ月たってやっと心の余裕ができたかもしれない。慣れたかもと思う。手を抜くでもなく、舐めた態度をとるでもなく、でも力を抜いて、目の前の人との時間を大事に過ごす。それができたら、結構ほかはどうだっていいのかもと思う。
帰り道。寮仲間が、あっ!!と大きな声を出す。わすれもの?と聞くと、空に大きなお月さま。車を止めてしばらくながめた。今まででいちばんきれいな十五夜だった。
30.-----
行きたいお店、食べたいものを考えながら船に乗る。だいたいの予定を立てたところで港に着くが、秋らしい風がとても心地よくて、予定変更。海を見ながらぼーっとごはんを食べることにした。これでいい。と思った。
1.----
寮の新しい仲間と夜中まで語らう。場所がそうさせるのか、誰かがそうさせるのか。ここにはなにかに許されている、受け入れられている、みたいな大らかさがあって、皆が話しすぎるように思う。きっと人の優しさ。形のないものに触れられる気がしてうれしい。
2.-----
いつもより早く退勤し、仲間と散歩に出る。涼しいくらいの秋の風に吹かれ、夕陽の落ちる海を見る。すると近くで働く島の同僚にばったり。思いの外盛り上がり、夜中まで話した。
同じ場所で生活していても、その日々はまるでちがう。全然ちがうはずの人生が交差する時間がたまらない。