広島旅行記〜1日目編〜

あきらめた。寝れない!!
早く寝て明日は早起きしようと意気込んでいたのに。旅の裏テーマとして生活習慣改善も目論んでいるというのに。昼下がりのコーヒーが効いている。仕方がないので、旅の記録を。

 

なにをしようかな、どこにいこうかな、と思い立ったそのすぐ後、ネガティブなことを考えるようになっていた。逆に思う、私を突き動かしていたものは一体何だったのか。旅の目的ってなんだっけ。なぜ、私はこんなにいらぬことを考えているのか。なぜ、私は楽しくも悲しくもない物事に対して、悲しいの感情をあてがうのか。ずっとこの思考回路から抜け出せずにいた。

すべての億劫と戦いながら電車に乗る。もう疲れる。でも3日間の乗り放題切符を買ったのでもう行くしかない。久しぶりの新幹線で旅程を考え、なんとか気持ちを持ち直した。

今回の目的地は尾道。ずっと興味はあって、人にも薦められまくり、満を持しての今回。

駅に着く。わかりやすくテンションがあがる。海が見える。足どりが軽い。ようこそ、旅気分。そういえば、単純な性格だったことを思い出した。

商店街に入り、まずは、スパイスカレーを食べた。美味しかった。いい滑り出しだ。商店街は歩くだけでとても楽しかった。味のある昔ながらのお店も、おしゃれなカフェもいっぱいあって、入れるものなら全部入りたいくらい。

かわいいものも、おしゃれなものも好き。でも、なんやそれ、って思うときがいちばん楽しい。

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次は、気になった焼き菓子屋さんを目指した。道に迷いながら着いたお店を入ると、驚いた。1畳半くらいの店内、無人。ギャラリーかと思った。壁面が棚になっていて、お菓子が丁寧に並べられていた。かわいらしいものばかりなのに、どこか堂々として見える。ここは、ほんとにお菓子が好きな人のお店だと思った。

お菓子を選んで、呼び鈴を押す。すると、ドカッ、バタバタバタ!と、まあまあ大きめの足音がして、壁だと思っていたところから人の顔が出てきた。めちゃくちゃ楽しいやん…。こんなお店の形もあるのか、とわくわくした。

 

さあさあ、尾道の醍醐味、坂道細道三昧!ということで、まずはロープウェイ!と意気揚々と乗り場に着いて、口が開いた。

めちゃくちゃ高所やんか!!私は、高所恐怖症とか閉所恐怖症とか画数をさくのも申し訳ないほど、小心者である。

これ、私乗れるのか?と、一旦チケット売り場の列を外れた。そして小心者がやること、それは検索。「千光寺ロープウェイ 揺れる」。結果「口コミ:揺れもなく快適でした!」。なるほど。そして3分間らしい。ということで、動悸させながら乗った。死ぬかと思った。

 

見晴らしのいいところは気持ちがいい。

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山頂から文学のこみちを歩いて下ると、千光寺がある。景色も良いし、建物の造りも珍しくて、雰囲気を楽しんだ。本堂にいらしたおばあさまがめちゃくちゃ商売上手で、来る人来る人にお守りやら何やらの営業トークしていた。人が吸い寄せられていく。すごかった。気になりすぎて純粋な心でお参りできなくてごめんなさい。

細い道を迷いながら歩き、坂をくだる。猫がいる。猫が持つ情緒ってずるいよねって思う。建物とか、景色とか、道とか、なんか全部、ちょっとずつフィクション感あって、楽しかった。一ヶ所、絶対行くと決めてたパン屋さんへ。

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機械のアルコール消毒に苦戦して店員さんに笑われながらお店に入ると、ここも売り場はほんの一畳半くらいだった。小さい窓から接客してくれて、すごく感じが良かった。こんなん美味しいに決まってるやん!とうきうきしながら店を出た。

 

戻ろうと歩き出すと小さな看板があった。お店の姿はわからずも、先々に案内があるので、頼りに細い道を歩く。

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こういうの、看板ないとほんとに帰っちゃうと思うけど、逆にあると、たどりつかないわけにいかなくなる。

行き止まりに気付いたと同時に挨拶された。またフィクションみたいなお店だった。ほんまにこういうところがあって、こういう人いてはるんやなあと思って、美味しくコーヒーをいただいた。

他にもいくつかお店をまわって、尾道の〆は夕日。日没に合わせて海までてくてく歩いた。最後は走った。

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満足した。


そうそう、尾道駅すぐの郵便局にこんなお願いがくっついていた。

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めちゃくちゃキュンとした。
見える。リードに繋がれたわんちゃんが、回収に来た局員さんにブンブンしっぽを振っていた様子が見える。足にまとわりつくわんちゃんをあしらいながら頑張ってお仕事を遂行していた局員さんが見える。これは文学。いい町だと思った。

 

ということで、1日目の日記おわり。

 

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11月某日、比較的気楽に旅ができそうな心持ちになってきたので、2泊3日の贅沢旅(あおたな比)に出かけることにした。ほぼ自分用の日記。もしかしてプライバシーに関わりそうなところは、少しだけ脚色する、かも。全3回。