とある7日間の日記。
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朝から島のだんじりを見せてもらい、船に乗り、書類を出しにいった。気持ちに追われ疲れた。はじめの一歩に立つまでが遅い、これをなんとか変えていきたいところ。
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積読の本に欲しい栄養が眠っていてびっくりした。自分が何を考えていたのか忘れていたけれど、ずっと興味は変わってないし目標もかわってないし、やりたいことがあると思い出した。安心した。ふと自分を信じられなくなりそうだったけど、大丈夫だ。
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寮にきて日が浅い仲間が、この生活が終わるのがさみしい、帰りたくない、もっと早くこればよかった、と、ずっと言っている姿が眩しくて仕方がない。今来たから出会えて、今来たから楽しくて、今去るからさみしい。と信じていたいわたしには、その気持ちがない、なんて話をする。
当たり前ながら、それぞれが違うさみしいの形を持っている。いろんな気持ちと共にあるこの生活が楽しい。
20.-----
久々に悪夢を見た。悪夢具合がなかなかにコミカルで助かった。でもリアルなことが悪夢だった。
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レンタサイクルに乗って、改めて島を観光するの巻。
もうずいぶんと記憶の新しい地層ができてきたけれど、7年前の記憶をたどりたくなった。もう全然覚えていない感じと、思い出をなぞっている感じと。新鮮な景色だった。
ある道で、突然涙が出てきた。びっくりした。この景色はすっかり忘れていたのに、身体が覚えていたのだろうか。あの頃考えていたこと辛かったこと救われたこといろんなことが、美化されるでもなくそのままそこにあって、そのまま思い出せた気がした。
わたしはここに来て、本当によかった。
22.-----
職場でどんぐり拾いをした。どんぐりが落ちていると、夜にイノシシが食べに来て周辺を荒らしてしまうらしい。黙々と拾い続ける1時間。どんぐりを拾うことで時給が発生する状況。どうぶつの森みたい。
23.-----
来月で、ほとんど皆の契約が満了する。最後のシフトがでて、ポツポツと"総まとめ"の雰囲気が出はじめている何かを感じる。けれど、わたしはずっと避けている感覚だ。なにがあっても生活は続くから。まとまらないままで生きたいから。
でも、ここでやり残したことある?と聞かれて、ない、と即答する自分にも戸惑ってしまう。まだまだやりたいことも、やれることもあるんじゃないのか。せっかくここにいるからこそできることもあるんじゃないのか、と。
自分で諦めてしまっていないか。悔いのない生き方だと言えるのだろうか。なんて、そうこうしているうちに、気付いたら終わりの日が来ているんだろうなあ。